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2013年4月8日月曜日

Fender Yngwie Signature Model 比較

以前Fenderから発売されているYngwie Signatureのストラトについて簡単にまとめてみたが、もう一度詳細に整理しなおしてみる。
(写真は自分が所有しているもの)
Fender Japan
ST72-140YM
1994年発売。Fender Japan初のYngwieシグネチャー。
同時に3モデル出た内の72年モデル。
ラージヘッド、ブレットナットトラスロッド、ブラスナット、ジャンボフレット、スキャロップ、ネック4点止め、Dimarzio HS-3ピックアップ(フロント・リア)というYngwie標準仕様。
センターピックアップはFender純正のもの。
ボディー材はバスウッド。
ピックアップセレクターは5way。
ピックアップカバーはミントグリーン。
ジャンボフレットはYngwie本人が使用しているJim Dunlopの#6000ではない。
ピックガードが62年タイプと71年タイプの2種類が存在するっぽい。
ピックガードが62年タイプのものはピックアップカバーにDimarzioのロゴがなく、71年タイプのものはロゴがある。
もともと71年以降のモデルはネックとボディーが3点で止められており、マイクロティルト機構と呼ばれるネックの仕込み角度を調整する機能がついているものになるが、Yngwieは70年代製のギターを4点止めに変えているため、シグネチャーモデルは最初から4点止めとなっている。
また、ヘッドのストリングガイドもYngwie同様3、4弦用がついていない。
なお型番?のST72の後の数字は後ろにゼロを3つつけると、販売価格になる。
Yngwie本人はFender Japan製のシグネチャモデルを幾つか所有はしているようだが、積極的には使用していない模様。
ST62-140YM
1994年発売のFender Japan初のYngwieシグネチャー。
同時に3モデル出た内の62年モデル。
基本スペックはST72-140YMと同じだが、62年モデルであるため、スモールヘッドで、ピックガードが62年タイプというところが大きく違う。
また、指板はローズのみとなる。
ミントグリーンのピックガードとピックアップカバー。
ST57-140YM
1994年発売のFender Japan初のYngwieシグネチャー。
同時に3モデル出た内の57年モデル。
8点止の1プライピックガード。
通常のイエローホワイトの他に、若干くすみがかって見えるパールイエローホワイトというボディカラーのモデルがある。
ピックアップカバーはホワイト。
ST71-140YM
1995年発売のYngwieシグネチャー。
ST72-140YMとほぼ同じスペックだが、ネック形状が細くなっていること、ピックアップのフロントとリアがDimarzio YJM(現HS-4)になっていることが違う。
Dimarzio YJMはHS-3と比べ、若干粗さのある感じのピックアップ。YJMの方が若干高音域が強い。
ピックアップカバーはホワイト。Dimarzioのロゴ入り。
自分が所有しているこのモデルは通常のYellow Whiteのボディカラーではなく、Vintage Whiteのもの。どこかのショップオーダー品だと思われる。
このギターはカラーリングのみ通常モデルと違うだけだが、他にもボディー材がアルダーのもの、塗装がラッカーのもの、ヘッドのロゴがCBSロゴのファーストバージョンにしているもの、といったショップオーダー品が存在する模様。
STCL-140YM
1996年発売のエレガットモデル。
ネックはメイプルのスモールヘッドでジャンボフレット、スキャロップ、ブラスナットというST57-140YMと同じものと思われる。
ただしナットの溝とストリングガイドの弦を通す部分の幅がナイロン弦が張れるように少し広めになっている。
シンクロナイズドトレモロのブリッジ部分がMike ChristianのPiezoピックアップになっている。
バルトニー製のプリアンプが内蔵され、9Vの乾電池で駆動するため、ボディー裏にバッテリーホルダーがある。
ブリッジ部分のPiezoピックアップで音を拾うため通常のコイルピックアップはついておらず、ピックアップ取り付けの穴が空いていない3Plyのピックガードが8点止で取り付けられている。
通常のYngwie Signatureのストラトはツイードのハードケースが付いているが、このモデルはブラックのノーマルハードケースだった。
同時期にYngwie Signatureではないナイロン弦のストラトSTCL-100というモデルがラインナップされていたが、それはネックがローズウッドで、ピックガードが無く、ジャックはボディー裏にある。
STW-230YM
1995年発売のYngwieシグネチャー。
12弦と6弦のWネック。
6弦側のネックはST57-140YMと同じものと思われる。
12弦側のネックもしっかりスキャロップされているが、通常の6弦のネックよりは彫りが浅いらしい。
ST68-185YM / ST68-YM
1999年発売の68年モデル。
貼りメイプルネック。
アンカーボルトネックマウントシステムというネックジョイントを採用。
アンカーボルトネックマウントシステムというのは、ボディーとネックのジョイントは、ボディー裏からネックのジョイントのボルトを通して、ネック側で固定されるが、そのネック側のボルトの受けの部分に金属製のアンカーが埋め込まれており、それで固定される仕組。
これにより、より堅牢にネックがジョイントされ音の響きにも影響されると言われている。また、メンテナンスの際に繰り返しネックを外したりしても、ネジ穴が甘くなったりすることがない。
ピックアップはフロントとセンターがDimarzio YJM、リアがDimarzio HS-3。
このモデルからフレットがJim Dunlop #6000になる。
ピックアップカバーはエイジドホワイト。Dimarzioのロゴなし。
モデル名は後にST68-YMに変わる。
ヘッドのロゴはCBSロゴのファーストバージョン。
ストラトのロゴには大きく3種類ある。初期のスパゲッティロゴと呼ばれるもの、その後に採用されたトラディショナルロゴとよばれるもの、そしてCBS期に採用されたCBSロゴと呼ばれるものの3つ。
さらにCBSロゴにも3種類あり、CBSロゴの初期はFenderの文字の下に太字で「WITH SYNCHRONIZED TREMORO」と入っているものとなる。
ここでいうCBSロゴのファーストバージョンはこれにあたる。
また、今までのYngwieシグネチャーは、通常のストラトのヘッド先端にある「ORIGINAL Contour Body」という部分は貼られていなく、その部分にはYngwieのサインが記載されている状態だったが、このモデルはサインの部分が若干下(1弦方向)に移動し、「ORIGINAL Contour Body」も記載されるようになった。
ST-YJM
2011年発売の新しいYngwieシグネチャー。
ST71-140YMとの違いはアンカーボルトネックマウントシステムとピックアップがSeymour DuncanのYJM Fury、ヘッドのロゴがCBSロゴのファーストバージョン、フレットがJim Dunlop #6000、ボディー材がようやくアルダーになったという点。
Fender USA (モデル名は適当に命名)
1st
1988年発売初代Yngwieシグネチャーモデル。
スキャロップ、ブラスナット、フロントとリアピックアップがDimarzio HS-3というYngwie仕様。
ただし、ヘッドはスモール、フレッドはナロー、ブリッジとストリングガイドはアメリカン・スタンダードのもの。
ネックはメイプルとローズウッド、ボディカラーはイエローホワイト、ビンテージホワイト、レイクプラシッドブルー、キャンディアップレッドがある。
TRIAL BY FIRE : LIVE IN LENINGRADのライブビデオでYngwie本人が使用しているのを見ることができる。
2nd
1991年発売の2ndモデル。
ラージヘッド、ブリッジとストリングガイドもビンテージスタイルのものになり、Yngwie仕様に近づく。
ロゴはCBSのファースト。
ただ、ブレットナットがないヘッド側からアクセスするトラスロッドのタイプ。
Yngwie本人はこのシグネチャモデルを所有はしているようだが、使用しているところはあまり見受けられない。
自分自身このモデルはあまり興味がなかったので、詳細はよく知らない。
2nd Update
1998年発売。
2ndモデルからの変更点は、トラスロッドがブレットナットになり、スキャロップもより深くなった。
ピックアップはフロント、センターがDimarzio YJM、リアが同HS-3。
ピックアップセレクターは3way。
リアのトーンはNo Load Pot。これはフルアップした時にトーンがバイパスされた状態となり、トーンが無い状態と同じになるもの。9と10の間にクリックがあり、少し力を入れないとフルの状態から回すことができない。
Yngwie本人は通常トーン回路を繋いでいないが、この機能があるためか、このシグネチャーモデルはトーン回路が生きている。
フレットはJim Dunlop #6000。
ピックアップカバーやボリューム、トーンのノブなどのプラスチックパーツはエイジドホワイト。
また、指板がローズウッドのモデルもあるが、通常のストラトのローズウッドのネックは、メイプルネックにあるようなネック裏にスカンクストライプと呼ばれるトラスロッドを埋め込んだ後は存在しないが、Yngwie Signatureはローズウッド指板なのにスカンクストライプが存在する。
Fender Japanのシグネチャモデルと比較すると、スキャロップはただ深いだけではなく、より丁寧に処理されている。フレットのギリギリのところから「U」の字に綺麗に彫られている。Fender Japanのものは、「U」の字というより「ひ」というか「 ̄U ̄」の形に近い。
2nd Update2
2007年発売。
ピックアップがSeymour DuncanのYJM Fury、ストラップピンがDunlopのFlush Mounted Straplock Systemに変更される。
以前のYngwieは70年代前半のストラトを自分仕様にカスタマイズして、使用することが多かったが、ここ最近のYngwieのメインギターは、このモデルをそのまま使用している模様。
Fender USA Custom Shop
The Yngwie Malmsteen Tribute Series Stratocaster "PLAY LOUD"
2008年11月28日世界同時発売。
1992年に老朽化の為引退した通称"Duck"と呼ばれる、Yngwieが渡米する際から使用しているストラトを、その傷や金属パーツのサビ状態までマスタービルダーにより忠実に再現された100本限定のトリビュートモデル。
さすがにヘッドのドナルドのシールまでは貼られていないが、ボディー裏のFerrariのステッカーは貼られており(だいぶ削られた状態だが)、「Play Loud!」のシールもしっかり貼られている。
Duckの再現だけあって、ピックアップはネック側、ブリッジ側ともにDimarzioのHS-3。
一度折れたヘッドを修復した後や、ヘッドやボディのタバコの焦げ、よれたDimarzioのClipLockストラップなど、ほぼ本物と同じレベルで再現されている。
Yngwie本人も数本所有している模様。

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