現在は黄色の筺体のリイシュー版や、YngwieシグネチャーのYJM308が入手しやすいが、やはりオリジナルのグレー筺体のものに憧れる。
実際回路も若干Reissue版とGray版のものでは異なっているので、音も違うはずだ。
オリジナルのGray版はたまに中古で売っていることがあるが、4~5万もすることが殆どで、これを買うなら自作したほうが絶対に安い。
以前、ネットに出回っている回路図を元に一度自作し、それを使用していた。
音的には、まあ悪くはなかったんだけど、あまり調べずに作ってしまった感があるので、しっかり調べ直してみることにした。
現行ネットで入手できるDOD Overdrive Preamp 250系の回路図には何パターンかある。まずそいつを比較してみる。
今回比較した回路図は以下のもの
- General Guitar GadgetsのGray Version
- おなじくGeneral Guitar GadgetsのNormal(Yellow) Version
- beavis board projectsのもの
- tonepadのもの(現在回路図は参照できなくなってますね)
- 海外の掲示板に載っていたもの
- 知人のリイシュー版の実基盤
- 自分で所有しているYJM380の実基盤
- ネットで可能な限り探し集めたGrayモデルの実基盤写真
YJM308は自分が所有するやつの基盤からのもの。
最後のやつに関しては、Google画像検索でGrayモデルの基盤写真を片っ端から目見し、抵抗値、コンデンサ容量を読み取った。
これらの違いをまとめたのが以下のもの。
部品番号はgggの回路図に合わせている。
# | ggg Gray | ggg Yellow | beavis | tonepad | BBC | Reissue | YJM380 | Original Gray |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
R1 | 1M5 (Option) | 1M5 (Option) | 2.2M | なし | なし | なし | なし | なし |
R2 | 20k | 22k | 22k | 20k | 22k | 22k | 22k | 22k |
R3 | 20k | 22k | 22k | 20k | 22k | 22k | 22k | 22k |
R4 | 470k | 470k | 470k | 1M | 470k | 470k | 470k | 470k |
R5 | 10k | 10k | 10k | 10k | 10k | 10k | 10k | 10k |
R6 | 47k | 4.7k | 4.7k | 47k | 4.7k | 4.7k | 4.7k | 4.7k |
R8 | 1M | 1M | 1M | 1M | 1M | 1M | 1M | 1M |
R9 | 10k | 10k | 10k | 10k | 10k | 100k | 10k | 10k |
R12 | 100 | 100 | 100 | 100 | なし | 100 | 100 | なし |
C1 | 10u | 10u | 10u | 10u | 10u | 10u | 10u | 10u |
C2 | 0.01u | 0.01u | 0.01u | 0.01u | 0.01u | 0.01u | 0.001u | 0.01u |
C3 | 0.0022u | なし | なし | なし | なし | なし | なし | なし |
C4 | 0.047u | 0.047u | 0.0047u | 0.05u | 0.047u | 0.056u | 0.047u | 0.047u |
C5 | なし | 25p | 22p | なし | なし | 25p | 25p | なし |
C6 | 22u | 4.7u | 4.7u | 10u | 4.7u | 4.7u | 4.7u | 4.7u |
C7 | 0.0022u | 0.001u | 0.001u | 0.001u | 0.001u | 0.001u | 0.001u | 0.001u |
D1 | 1N4148 | 1N4148 | 1N4148 | 1N4148 | 1N4148 | 1N4148 | 1N4148 | あり |
D2 | 1N4148 | 1N4148 | 1N4148 | 1N4148 | 1N4148 | 1N4148 | 1N4148 | あり |
D3 | なし | あり | あり | なし | なし | なし | なし | なし |
こう比較すると所在がよくわからない海外の掲示板に載っていたもののみがオリジナルと同じだということがわかる。
それぞれの回路はそれなりに意味があるモディファイになっているのかもしれないが、今回はオリジナルGrayと同じ定数で作ることが目的。
というわけで、Grayオリジナルと同じスペックで自作し直す。
使用する部品も前回は手持ちのありもので済ませたが、今回はしっかり吟味して購入した。
抵抗はカ-ボンフィルム。歪み系ではそれがいいということだったので。
電解コンデンサにはNichicon FG Series。
フィルムコンデンサはPanasonic ECQV。
ダイオードに1N4148、オペアンプはLM741CNで作成。
DOD 250は非常に単純な回路なのでユニバーサル基盤で配線する。
配線が完了し、テスターでチェック。一発OKだ。
エフェクターの筺体は手持ちのDOD YJM308を使った。
スイッチは3PDTを使って、トゥルーバイパス化とLEDに対応。
DCジャックは通常のセンターマイナスのものに変更。
GainとLevelの可変抵抗はYJM308についていたものを流用。(基盤を固定する足は切り取った)
In、OutのジャックもYJM308のものを流用。
DOD YJM308のケースにはLEDを取り付けるための穴も開けた。
ドリルを持っていないので、ピンバイスで穴を空け、リーマーで穴を広げる。これが一番大変だった。。。
ユニバーサル基盤をケースに収まるサイズに切り取り、ケースと配線。
前に作ってあった基盤と気軽に差し替えれるように、ケースとの配線はコネクタ化した。
という感じで無事完成。
肝心の音はというと、YJM308と比べると派手に歪み過ぎず、フルテンでとても気持ちいい音になる。
Dimarzio YJM(HS-4)よりもHS-3に合う感じ。
前自作したものよりノイズが若干少なくなったかな。コンデンサ類をこだわったからかな。
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